私たちの食生活に深く根付いている「小麦粉」。
パン、パスタ、うどん、ケーキ――どれも私たちにとって親しみある食べ物です。
しかし今、この小麦粉に対して「体に悪いのでは？」と疑問を持つ人が増えています。
実際、医師や栄養士も小麦粉の過剰摂取について注意喚起を行うようになってきました。
ではなぜ、小麦粉は体に悪いとされるのでしょうか？
その理由をわかりやすく解説していきます。
小麦粉とは？まずは基本をおさらい
小麦粉は、小麦という穀物を粉砕して作られる粉のこと。
用途によって「薄力粉」「中力粉」「強力粉」などに分類されます。
主に糖質（炭水化物）を多く含み、加工しやすく、焼き菓子や麺類など様々な食品に使われています。
でも、便利でおいしい反面、現代の小麦粉には「体に悪影響を与える」可能性のあるポイントがいくつもあるのです。
1. 血糖値が急上昇しやすい「高GI食品」
小麦粉は精製されており、ほとんど食物繊維が除かれた状態。
そのため、摂取すると急激に血糖値を上げる高GI食品になります。
高GI食品を摂り続けると、
- インスリンの過剰分泌
- 血糖値の乱高下
- 疲労感・イライラの増加
- 脂肪の蓄積（太りやすくなる）
など、健康を崩すリスクが高まるとされています。
2. 小麦に含まれる「グルテン」の影響
小麦粉には「グルテン」というタンパク質が含まれています。
グルテンはパンのふわふわ感やコシのある麺を生む成分ですが、近年このグルテンが体に悪影響を与えると問題視されています。
グルテンの主なリスク
- 腸内環境の悪化：腸の粘膜を傷つけ、炎症を起こす可能性
- 自己免疫疾患の悪化：セリアック病やリーキーガット症候群の一因に
- 脳への影響：「グルテン脳」とも呼ばれ、集中力低下や気分障害を招く例も
一部の人にとってはアレルゲンでもあるため、体調不良の原因が実は「小麦粉」にあったというケースも。
3. 現代の小麦は品種改良されすぎている？
今市場に出回っている小麦の多くは、大量生産と効率性を重視して品種改良されたもの。
その過程で、もともとの小麦とは異なる成分構成になっているとも言われています。
特にグルテンの含有量が増えており、昔に比べて体に負担がかかりやすくなっているのが実情です。
4. 依存性がある？
実は小麦に含まれる「エクソルフィン」という物質が、脳内で快楽を引き起こす働きを持つとする説があります。
そのため、一度パンやお菓子を食べると止まらない…という“依存的な反応”が出ることも。
これは「小麦中毒」とも呼ばれ、無意識のうちに摂りすぎてしまう一因になっています。
5. 医師も警告する「小麦粉の罠」
近年、小麦粉の過剰摂取によって生活習慣病を患う患者が増えていると、医師たちが指摘しています。
糖尿病、肥満、脂肪肝、便秘、さらにはうつ症状など、さまざまな健康リスクと結びついています。
健康意識の高い医師たちは、
- 「パンやパスタを週に1〜2回までに」
- 「できればグルテンフリー生活を一度試してみて」
といったアドバイスを行っており、少しずつその流れが一般にも広がりつつあります。
まとめ：すぐにやめなくても「意識すること」から
小麦粉を完全にやめる必要はありません。
ただ、**「食べる頻度」「量」「タイミング」**を見直すだけでも、体は変わってきます。
- 朝食は小麦よりも和食へ
- おやつに米粉やナッツ類を
- 外食はパスタやパンより、ご飯を選ぶ
こうした工夫が、あなたの体調や肌、気分の安定に大きな変化をもたらすかもしれません。
あとがき
小麦粉は身近な食材だからこそ、意識して付き合うことが大切。
「なんだか最近不調かも」と感じているなら、一度だけでも“小麦断ち”を試してみてくださいね。
きっとあなたの体が教えてくれるはずです。